夢をよく見る

こんにちは!今日は天気が良いので雨の日続きで大量に溜まった洗濯物を干していたのですが、ふと向かいのマンションを見ると外階段を勢いよく降りている方が見えました。一階まで降りたのは良いのですが、その人は「ピタッ」と2秒程止まったと思ったら、くるりと向きを変えて自分の住んでいる部屋まで戻ってドアノブをガチャガチャと回していました。多分あれは『急いでいる時に限って気付いてしまい、忘れようとしても忘れられず何で一階に降りた時に決心してしまったんだ病』です。僕はその様子を見て思わず「分かるわぁ」と心の中で呟いてしまいました。ほんの数秒前の事なのに何で鍵をかけたか忘れてしまうんですかね。そして「まあいっかで済ませたら外出中に不安になるかもよぉ。」とささやいてくるもう一人の自分。結局戻るなら何でもっと早く決心しなかったという後悔…

 

さて、今回は前回お話しした「不眠」の中の症状でよく出てきた『夢をよく見る』についてお話ししていきたいと思います。

 

中医学では夢を多く見る事を『多夢』と呼んでいます。ただし、これに定義されるのは「嫌な夢」や「怖い夢」などにより睡眠が妨害され、日中に支障をきたす事を指しますので、起床後の状態も大切な判断材料となります。

 

①心脾両虚タイプ

症状 :夢の内容のせいで眠れない、顔色が悪い、動悸、忘れっぽい、食欲不振、元気がない腹がはる、便がゆるい、舌質淡、苔薄白

 

②心腎不交タイプ

症状 :内容は覚えていないが悪い夢だったようでザワザワして眠れない、眩暈、耳鳴り喉が渇く、舌質紅、苔少しor無い

 

③心胆気虚タイプ

症状 :怖い夢で起きてしまう、驚きやすく疑い深い、心拍数が少し高い、舌質淡

 

④痰熱タイプ

症状 :眩暈、動悸、怒りっぽい、胸が苦しい、痰が多い、口が苦く粘っこい、喉に何かつまった感じがする、舌質紅、苔黄で脂っぽい

 

と、大まかに四つのタイプに分かれます。

飲食や精神疲労、長患いなど原因は色々とありますが、背景には「気虚」「血虚」「陰虚」「陽実」「気滞」などが隠れており、それが何らかの形で臓腑に影響を及ぼした結果だと考えられます。

 

ここまで掘り下げると最近でも続いている「在宅ワークになってから眠れない」というお悩みに対して「運動不足ですねぇ。」だけでなく「血虚や気滞がベースになるのでは?」という可能性も頭の隅に入れておかなければいけませんね。

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著者:櫻花堂治療院 院長 大久保昌哉

横浜市緑区長津田にて櫻花堂鍼灸院を運営している大久保昌哉です。スポーツトレーナーとしての経験や介護福祉士としての資格を持ち、身体と心の健康をサポートするための情報をお届けしています。不眠症や冷え性、自律神経失調、腰痛、肩こりなど慢性的な疾患やケガなどの改善を得意としています。

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