櫻花堂治療院が考える腰痛のセルフケア方法
目次
1.はじめに
腰痛は「突然痛くなる」ように思われがちですが、実際には 日常生活の積み重ねによって作られるケースがほとんどです。姿勢の癖、筋肉の使い方、座り方、歩き方、睡眠環境…。たった1つの“悪い習慣”が腰に負担をかけ続け、気づいた時には慢性化していることも珍しくありません。今回は、「腰痛を悪化させないために今日からできる5つの習慣」をお伝えします。櫻花堂鍼灸マッサージ治療院で実際に患者さんにアドバイスしている内容を、一般向けにわかりやすくまとめました。専門的すぎず、しかし臨床的な視点はしっかり盛り込んでいます。
2.腰痛を悪化させない5つの日常生活コツ
①座り姿勢は“90分に1回リセット”する
デスクワークの方は特に重要です。長時間の座位は 骨盤を後ろに倒し、腰の筋肉を固める最大の原因 です。理想は90分に1回。最低でも2時間に1回は立ち上がり、背中を反らしたり軽く歩いたりするだけで腰の負担は激減します。
◎ポイント
●座りっぱなしは腰痛リスクを2〜3倍にする
●椅子は浅く座りすぎない
●背もたれにもたれかかりすぎず、骨盤を立てる意識
“座る=腰の休息”ではありません。実は座ることこそ腰に最も負担がかかるということを覚えておきましょう。
②反り腰・猫背を作る“スマホ姿勢”を見直す
スマホを見ている時の姿勢、思い返してください。
☑首が前に出る
☑背中が丸まる
☑肩が内巻き
☑呼吸が浅くなる
この姿勢が続くと、骨盤が後傾し腰に負担がかかります。
◎改善ポイント
●スマホを目線の高さまで上げる
●片手で持つより両手の方が安定
●胸を軽く張る
●肩が前に出ないよう意識
スマホ姿勢=腰痛姿勢、と言っても過言ではありません。1日数分でも姿勢を見直すだけで、長期的には大きな差が出ます。
③寝る前の3分ストレッチで硬くなった筋肉をリセット
1日の終わりは、腰に負担が最もかかっている状態。そのまま寝ると、寝返りが少なくなり筋肉が固まったまま朝を迎えます。
おすすめは
●太ももの前面
●太ももの外側
●お尻
●股関節周囲
これらの筋肉を軽く伸ばすこと。
※櫻花堂ではさらに細かなポイントを診察の上でお伝えしていますが、ブログでは一般化した内容だけ記載します。
◎メリット
●朝の腰の重だるさが減る
●睡眠中の緊張を軽減
●骨盤が中立に近づきやすい
特に、太もも前面(大腿四頭筋)や外側(大腿筋膜張筋)は腰と非常に深い関係があります。
④片側に重心をかける癖をやめる
人は無意識に“楽な立ち方”を選びます。しかしこの癖が腰痛をつくります
☑片足に体重を乗せて立つ
☑片方の肩にバッグをかけ続ける
☑よく足を組む
これらは 骨盤の左右差→腰への負担増 の鉄板パターンです。
◎意識したいポイント
●立つ時は左右均等に
●カバンは時々持ち替える
●足を組むクセは減らす
完全にクセをなくす必要はありません。「気づいたら直す」で十分腰痛予防になります。
⑤睡眠が浅いと腰痛は悪化する(超重要!!)
意外ですが、睡眠と腰痛は深い関係があります。
浅い睡眠が続くと
↓
筋肉が回復しない
↓
自律神経が乱れ筋緊張が抜けない
↓
寝返りが少なくなる
↓
朝の腰の痛みが強くなる
当院に来られる患者さんの中でも、睡眠改善と腰痛改善はほぼセットで進む方が非常に多いです。
◎今日からできる対策
●ブルーライトを控える
●頭を冷やし、足を温める
●軽いストレッチ
●寝る前の深呼吸
3.腰痛は“生活習慣の足し算・引き算”で変わる
腰痛は
☑姿勢の癖
☑使い過ぎ
☑使わなすぎ
☑睡眠の質
☑ストレス
☑過去のケガ
これらの“積み重ね”によって作られます。逆に言えば、生活習慣を少しずつ整えるだけで確実に改善していく症状でもあります。そして、生活習慣の見直しと併せてその方の身体のクセに合わせた施術を行うことで、改善スピードは一気に加速します。腰痛は「歳だから仕方ない」と諦める必要はありません。
腰痛改善のために「寝る」ことは、実は最強の治療法のひとつです。
4.まとめ
今回は腰痛を悪化させない日常生活のコツをお伝えしました。
●90分に1回は座り姿勢をリセット
●スマホ姿勢を見直す
●寝る前のストレッチ
●片側重心をやめる
●睡眠の質を上げる
どれも今日からできる簡単な習慣です。ぜひ生活の中に取り入れてみてください。腰痛でお困りの方は、あなたの身体の“本当の原因”を一緒に見つけるお手伝いをいたします。お気軽にご相談ください。
※睡眠の質を上げる方法は以前のブログでご紹介しています。『こちら』をクリックしてご覧ください。