両側がギザギザの痕がある舌

今日は中学バスケットボール部時代の先輩が来院されました。付き添いの娘さんの年齢を聞くとなんと中学二年生。長女ちゃんはもう高校生になっているようで「人の子の成長は早い」という言葉を思い出しました。定期的に部活の先輩達とはバーベキューや年末旅行などに後輩ながら参加させて頂いていたのですが、コロナ禍で疎遠になった三年間が長かったみたいですね。

さて、前回の「胖大舌」に続き、今回は両側がギザギザになっている舌「歯痕舌(しこんぜつ)」についてご紹介致します。

歯痕舌とは…

・舌を出した時、両端に歯の痕のような凸凹ができる。
・痕がクッキリでる時はノコギリのような形にも見えるので「鋸痕(きょこん)」とも言われる。

考えられる証は…

<気虚>

・舌の色はうすピンク、上にある苔はうっすら白い、ぼてっと大きい。
・顔色は白く疲れやすい、食後お腹が張って便が緩い。

<陽虚>

・舌の色は気虚より更にうすピンク、口や舌はよく湿っている、ぼてっと大きく丸い。
・顔色は白か青黒い、のどが渇きづらい。
・お腹が冷えて痛く、尿は透明。

と、ここまでは前回の「胖大舌」でもあるように津液(体内の水)の代謝異常なのはお分かり頂けると思います。そこで、他の原因は無いか自宅にある「舌診」に関する本を調べると、上記以外に“脾虚”“血虚”“血瘀”“肝鬱”“寒邪”“湿滞”“陰虚”“痰熱”“湿熱”の証でも現れる事が分かり、これらに共通する「滞り」という新しい原因が見えてきました。

やはり調べる時は色々な本を色々な角度で見なければいけませんね!
また一つ引き出しが増えた一日でした(^―^)


「中医舌苔図譜」 人民衛生出版社

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著者:櫻花堂治療院 院長 大久保昌哉

横浜市緑区長津田にて櫻花堂鍼灸院を運営している大久保昌哉です。スポーツトレーナーとしての経験や介護福祉士としての資格を持ち、身体と心の健康をサポートするための情報をお届けしています。不眠症や冷え性、自律神経失調、腰痛、肩こりなど慢性的な疾患やケガなどの改善を得意としています。

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