石灰沈着性腱板炎
こんにちは!櫻花堂治療院の大久保です。
今日も横浜市は一日雨で、何だか重だるい日が続きますね。
さて、今日は石灰沈着性腱板炎のお話です。漢字というのはありがたいもので、字を読めば何となくお分かりですよね。石灰(カルシウム)が沈着して腱板(肩)の炎症を起こしたという事です。
肩はほぼ全方向に動きますので、その動きをサポートする為に三角筋を始め、大小9つの筋肉が肩の関節を横断しています。その腱や関節を保護する袋の中で石灰が挟まって痛みが出るのです。
因みに、よくスポーツクラブで「筋と腱て何が違うの?」と時々聞かれるのですが、大まかに言うと一緒だと思って頂いて結構です。皆さんがよく知るアキレス健はふくらはぎにある腓腹筋とヒラメ筋が足首付近で合流して硬くなったものです。そう考えると一緒ですよね!
話は戻りますが、この腱板炎を治療した時の事です。鍼が苦手で時々肩や腰の痛みをマッサージで治療している方なのですが、三日ほど前からいつもの痛みとは違う激しい痛みが出たという事でした。思い当たる原因を聞くと「つまずいた時手か肘を突いた」「重たいケースを棚の上に乗せた」と複数ありましたが、これらの結果で身体に出る症状は“気滞”“血瘀”“経絡損傷”“経絡阻通”となり、どれも治療法の共通点は行気があるので、マッサージの行気作用でも効果が期待できると判断し、その日の治療を終えました。
後日病院を受診された所、レントゲンに石灰が確認され病名が確定されたのですが、治療の次の日から痛みは引いたので様子見という事で帰られたそうです。
あれから二週間経ちますが、痛みの再発も無いので今回は行気が上手くいったと言えるかもしれません。物理的に考えても関節に石灰ができる今回の例や、筋肉が拘縮する五十肩など、肩周辺の疾患は長い治療期間が必要になる事が多いのですが、幸いにも短期間で改善できた症例となりました。