夏に気をつけたい体調不良の原因と対策

1.はじめに

数あるホームページから櫻花堂治療院のページを訪れて頂きありがとうございます。
突然ですが皆さんは夏バテって何でなるかご存知ですか?暑すぎるから。汗をいっぱいかくから。全て正解です。ではその時身体の中では何が起こっているかご存知ですか?

今回は夏バテをはじめ、この季節に起こりやすい体調不良の原因と身体では一体何が起こっているのかを解説いたします。理由が分かれば対策できる!しっかり準備して暑い夏を乗り越えましょう!

2.夏に起こりやすい症状の原因と対策

身体がダルい、食欲が出ない、何だかいつも熱っぽい、頭痛がする、肩が凝りやすい、眩暈や立ち眩みがする、やる気が出ない、風邪などの感染症にかかりやすい。皆さんも一つは経験した事があるのではないでしょうか。以下はその原因と対策になります。

室内外の温度差による自律神経の乱れ

自律神経とは一言でいうと『身体をいつも正常に保つ為の自動調節機能』です。この自律神経がいつも働いてくれているお陰で私達は意識をしなくても血圧、呼吸、体温、消化活動等が全自動で調整してくれています。通常夏になると自律神経は熱さ対策の為、体温が上がり過ぎないように発汗や心拍数を増加して熱を外に逃がそうと働いています。例えるならエアコンの『冷房モード』ですね。しかし、室内に入ると今度はひんやり。汗で衣服が濡れている場合は余計身体が冷えてしまいます。この時自律神経は今までとは真逆の働きをする『暖房モード』に切り替わります。この繰り返しが自律神経の働きを狂わせ夏バテのような症状が出現します。対策は冷房が効きすぎた場所に長く居ない事ですが、どうしても難しい場合は軽く羽織る物を持ち歩きましょう。また、いつまでも汗で濡れた衣服を着ないように着替えを用意するのもおすすめです。

発汗の異常

高温多湿の日本では汗の蒸発が上手くいかない場合があります。特に高齢の方、子供、肥満体型の方などは体温調節機能が低下しがちです。この状態が長く続くと内臓の温度も上がり、働きが弱まってくる事で消化不良や頭痛、ダルさに繋がります。また、汗腺(汗を出す穴)が発達しきる三歳前後に空調の効いた部屋で過ごす事で汗をかきにくい体質になっている場合があります。対策は適度な運動で汗腺を刺激したり、濡れたタオルで身体を拭き、その水分が蒸発する事で放熱作用を促しましょう。それでも熱が下がらない場合は脇の下や首等に保冷剤を当てて血液を冷たくする事で体温を下げさせましょう。

冷たい物の摂り過ぎ

暑くなれば自然と冷たい飲み物や食べ物を欲します。これらを摂り過ぎる事で胃腸の温度が低下し、働きが悪くなります。働きが悪くなると下痢や食欲不振、栄養不足となり、夏バテの原因となります。また、下痢に至っては脱水症の危険も伴います。まずは一気に冷たい物を摂取しない事が大切ですが、摂り過ぎた場合は温かい物で胃の温度を戻したり、腹巻きやホッカイロでお腹を温かくしましょう。

寝苦しさによる睡眠不足

当たり前ですが睡眠は一日働いた脳と身体の休息時間です。夏場は特に暑さによって寝入りが悪くなったり、眠りが浅かったり、エアコンが切れた朝方の暑さで起きたりと、質の良い睡眠を妨げる原因が沢山あります。質の悪い睡眠が続けば疲労は溜まり、自律神経の乱れも引き起こし夏バテへ繋がります。「電気代が…」となりがちですが、27℃前後の高め設定で睡眠中は切らないようにしたり、扇風機で部屋の空気を循環したりしながら質の良い睡眠を確保しましょう。

発汗や偏った食事による栄養不足

夏はついつい簡単でのど越しの良いソーメン等の麺類で食事をすませがちです。その為普段は充分摂取できているたんぱく質やビタミン等の栄養素が不足傾向にあります。また、汗には水分だけでなく水に溶けやすい栄養素も一緒に出ています。以下に汗で出やすい栄養素と不足すると出現しやすい症状を並べましたのでご自身が起こしやすい夏の症状と照らし合わせながらご確認ください。

汗で出やすい栄養素

ナトリウム
体液のバランスを保つ重要なミネラル。充分な水分補給をしているのに脱水しがちな方はお水に対して0.1~0.2%の塩を入れてみましょう。また食事の際、漬物などで塩分を補給しましょう。

カリウム
筋肉の収縮や神経伝達に必要なミネラル。手足のダルさや筋肉が攣りやすい方はほうれん草、里芋、バナナ、ワカメ等でカリウムを補給してみましょう。

マグネシウム
筋肉の弛緩に関与するミネラル。こむら返りをはじめ、片頭痛、皮膚炎、坐骨神経痛などが夏場に起こりやすい方はひじき、ごま、大豆製品、ししゃも等でマグネシウムを補給してみましょう。

カルシウム
筋肉の収縮、骨や歯の形成、血液凝固に必要なミネラル。こむら返りや骨折、夏場によく青あざができやすい方は乳製品や大豆、魚介類でカルシウムを補給してみましょう。

ビタミンB1
糖質をエネルギーに変えるのに不可欠なビタミン。疲労感やダルさを伴う夏バテが抜けない方は豚肉、うなぎ、カシューナッツ等で補給してみましょう。

ビタミンB2
皮膚や粘膜の健康維持に必要なビタミン。口内炎や皮膚、髪のパサつきが気になる方はレバー、うなぎ、卵等で補給してみましょう。

ビタミンB6
たんぱく質代謝に関与するビタミン。夏場は神経過敏で寝付けない、筋量が落ちる、PMSが激しい方はマグロ、マス、鶏レバー、ブロッコリー等で補給してみましょう。

ビタミンB12
赤血球形成に必要なビタミン。夏場に貧血が起こりやすい方は魚介類、牛や豚のレバー、シジミ、チーズ等で補給してみましょう。

ビタミンC
抗酸化作用や免疫機能に重要なビタミン。夏場に貧血や倦怠感、風邪をひきやすい方はパプリカ、苺、レモン等で補給してみましょう。

3.まとめ

いかがだったでしょうか。原因が分かれば色々な対策ができますね!個人的な感覚で言えば夏バテ等の体調不良を起こしている方は、汗で出やすい栄養素が不足している事が原因の場合が多くあります。特にビタミンB群の不足です。夏場は食欲が低下しがちですが、サプリメント摂取や調理法を変える等の工夫をしながら補給してみて下さい。

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著者:櫻花堂治療院 院長 大久保昌哉

横浜市緑区長津田にて櫻花堂鍼灸院を運営している大久保昌哉です。スポーツトレーナーとしての経験や介護福祉士としての資格を持ち、身体と心の健康をサポートするための情報をお届けしています。不眠症や冷え性、自律神経失調、腰痛、肩こりなど慢性的な疾患やケガなどの改善を得意としています。

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